読切小説
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得意先の担当者
今年51歳、妻46歳、結婚は遅かったが子供は高校生の長男と中学生の長女の二人、ビル建築関係のバリバリの営業マンである。チーム員6人で企画を構築し、顧客に提案していく。そのチームを率いるのは59歳、新卒から叩き上げの部長;広田さんだ。俺は中途採用で入社し、まだまだこれからではあるが大きな仕事も手掛けてきて結構力も付いてきたと自負はしている。そんな折、社長から、
社長:「ちょっと知り合いでIT企業なんだが新しく二つ目のビルを建てたいからと相談があったんだよ。広田君、君んとこのチームで担当してくれないか。」
広田:「もちろんです! 早速、担当者を決めて話進めます。」
ということで、今回、白羽の矢が立ったのが俺であった。
広田:「関、お前、今度のこのプロジェクトの担当な。新規のお客さんだが宜しく頼むよ。」
俺:『はい、頑張ります!この後、ちょっと、打合せお願いできますか?』
広田部長はとても紳士的で公正・公平でチーム員からも信頼が厚く、俺も入社してからいろいろと教えてもらった。よく飲みにも連れて行ってくれて関係性はバッチリだった。それから一週間後にプレゼン内容をみて貰ったところ、
広田:「うん、最初の提案としてはこれでいいんじゃないか。先方では俺がまず挨拶代わりに経緯をおさらいするから、その後、詳しい説明、よろしくな。先方は3人、アポイントは来週の金曜日15時でいいかな。俺から連絡しとくよ。」

プレゼン当日、部長と俺は少々緊張した面持ちで会議室のドアを開けた。既に、先方は3人揃って我々を待ち受けていた。恰幅の良い総務部長の高柳さん、今回の案件リーダー、ちょっとインテリな雰囲気が鼻についたがマネジャーの高畑さん、そしてサブの吉川さん。お互いそれぞれ挨拶を交わし、席に着いた。予定通り、広田部長が今回の経緯を説明した後、本題に入り、内容はモニターに映して、最初俺は椅子に座ったまま説明していた。俺は、顧客の反応も見たいのでモニターと顧客を交互に首を振るようにして観察していた。顧客は皆モニターを凝視している、、、かと思いきや、担当マネジャーの高畑さんとは俺が顧客側を見る度に目が合った。”え?モニター見てないのかな?話聞いてる?” 若干変な不安を抱きつつも説明は進んだ。詳細になると俺はモニターのところに行き、画面を直接指差して分かりやすく説明した。ここでも高畑さんは、モニターというより視線の先は今度は俺の股間辺りに集中していた。何だかなと思いながら説明は終わった。広田部長が、
広田:「ざっとこの様な感じですが如何でしたでしょうか。何かご質問はございますか?」
高畑:「宜しいですか?(我々:はい、どうぞ)この基礎と支柱に使われている資材の選定理由をもう少し詳しくお聞かせ願えますか?いえ、全体的な価格も我々は気になりますからね。」
げっ、いきなりこちらの懸案事項を突いてきた。”なんだ、話を聞いていないかと思ったらしっかり聞いてんじゃん” でも、そこは想定内だったので準備していた内容で補足説明をした。 
高畑:「ありがとうございます。高柳部長、私は全体的にみてこの提案、悪くない印象です。」
高柳:「そうか、君がそう言うのならもう少し進めてもいいかな。(こちらに向き直って)そういうことです。この高畑は建設会社にもいた事があるので詳しいんですよ。更にウチのマネジャーの中では一番厳しいと言われてますので、骨が折れるとは思いますが、宜しくお願いしますよ。」
我々:「はい、ありがとうございます!」
高畑:「それぞれのパーツ、もう少し具体的に打合せして、纏まったらウチの関係者全員集めますので、そこでもう一度詳細の説明をお願いします。」
広田:「承知いたしました。それでは今後のやり取りはこの関と直接お願いします。スタッフの皆さんへの説明会の時は出席させていただきますので。」 先方の会社を後にした。

広田:「良かったな、関。結構、大きな案件だから気を抜かず頑張ってくれよ。」
俺:『はい! 事前に部長と綿密な打合せをさせていただいたお陰です。でも向こうの担当マネジャー、高畑さんですか、ちょっと、インテリでタカピーな感じしませんでしたか?』
広田:「そうか? 俺はあまり気にはならなかったがな。よし!今日はプレゼンも上手くいったし、今後の景気付けに一杯やるか。」
俺:『はい、そうこなくっちゃ!』 部長の話はとても面白いので一緒に飲みに行くのは大歓迎だった。

高畑さんも忙しい人でなかなか打合せの日程が決まらなかったが、最初のプレゼンから2週間後の今週の金曜日となった。外装、内装、配管、機械類などなど各担当と話す前にまずは全体像を把握したいとの事で、MTGはマンツーマンで長時間に渡って行われた。一回目としてはほぼほぼ目途が付いた頃、
高畑:「いやー、もうこんな時間だ。お疲れになったでしょう。そうだ、今後のこともあるし、今日はこれで切り上げて、食事でもご一緒しませんか?」
俺:『はあー、お疲れ様です。結構、いきましたねー。え?全体会議までの打合せはまだ数日掛かるのでしょう、いいのですか食事なんて?』
高畑:「いいじゃないですか、我々の親睦も含めて。これから長いお付き合いになるかもしれないので。」
会って今回で2度目なのにとは思うが、今日は長い時間MTGしたので彼の雰囲気にも大分慣れてきたし、それに先方の提案なのでなかなか断る訳にもいかない。
俺:『はい、私は大丈夫ですが、お忙しいのではないですか。』
高畑:「こんな時間ですし、今日はもう終わりにしますよ。この部屋このままお使いいただいて結構です、6時半に1階のロビーにお願いできますか。」

場所は先方の会社からタクシーで10分くらいの料亭だった。
俺:『うわー、すごいな。え?あれからお店探したんじゃないんですか。よくこんな立派な料亭が予約できましたね。』
いったいどういう会社?もしくは、どういう人?俺の?マークは無視されて、食事が始まった。高畑さんは話してみると、そんなに変な人でもなく、とても明るくて話好きな人だった。ちょいちょい下ネタが出てくるのだが、まだ日が浅いこの距離感でどう対応していいものか苦労した。食事もひと段落した頃に、
高畑:「あー、まだこんな時間だ。私、この近くに雰囲気の良い店知ってるんですよ。もう一杯だけ付き合って貰えませんか?」
高そうな料亭の美味い御馳走とお酒、結構アルコールも入って上機嫌になっていたこともあり、調子に乗って二つ返事で答えていた。先方にご馳走になることは広田部長にも報告済だったので気が楽であったことも加勢していた。

5,6分も歩けばその店に着いた。70歳くらいの物静かなマスター、5,6人が座れるカウンターと小さなテーブルが二つというこじんまりとしていたが雰囲気の良い店だった。
俺:『流石ですねー、よくこんなお洒落な店ご存じですね。お酒はよく飲まれるんですか?』
高畑:「最初はお客さんに連れて来て貰ったんですよ。あまりに気にいったので、それからは一人でも来るようになりましたけどね。」
カウンターの一番端が空いている時はそこが好きだと言って、先に腰掛けた。俺は流れのまま隣に付いた。若い頃、アーチェリーやテニスをやっていたと言って、ハプニングやエピソードを身振り手振りで話してくれた。”なるほど、だから俺よりも年齢は少し上だと思うが体型がそんなに崩れてないんだな。” 妙に納得した。ただ、若干動きながら話すので時々膝がポンポンと俺の膝に当たっていた。それだけならまだ無視できるが、それとは別に俺の太ももの上にちょいちょい手を置いてくるのである。”お店の女の子じゃあるまいし、参ったなー” 悪気がある様ではなかったし、大袈裟に事を荒立てることもないと思いそのままにしていたが、酒も大分入ってきたせいか、その手が時々股間にまで伸びる事があった。こちらも酔ってきていてどうでもいいかなという気持ちにはなったが、マズいことにムスコが反応していた。流石にそれはと思い、
俺:『あの、あの、話の途中ですみませんが、その、、、高畑さんの手が、その、私の股間に当たってて、、その、ちょっとヤバい状態になってきまして・・・』
高畑:「あっ、こちらこそすみません、話に夢中になってて。」
俺:『いえいえ。実は妻がここ数年体調が悪く、病院を出たり入ったりしてるんですよね。だから、夜の生活もままならず、ちょっと溜まってたりするんですよ。あ、すみません、私のこんな話。。。』 何の抵抗もなく下ネタまで話すようになってしまっていた。
高畑:「いえいえ、何だかちょっと硬いなーとは思ってたんですよ、あはは。」
あははじゃないよ、気付いていたなら引っ込めればいいのに。。え?もしかしたら、わざと?そう言えば一番最初の説明の時、彼の視線は怪しかったよな。何か関係あるのかな。
高畑:「何なら私、お手伝いしましょうか?」
え?何の話?え?高畑さんって男もいける口?
俺:『いやいやいや、私にはそういう趣味はありませんから。あははは。』 取敢えず、この話は終わらせた。
ただ、高畑さんはとても話好きな人でそれからも延々と話は続いた。俺は聞く方が多かったせいかグラスの酒がどんどんと入っていった。今日の詳細MTGの準備の為、昨晩は殆ど寝ていなかったのが祟り、いつの間にかカウンターにうずくまり眠ってしまった、、、らしい。

目を覚ますとどこかの部屋でソファーに座らされていた。
俺:『ああっ、うっ、ここは? あ、高畑さん、ここ、どこですか?』
高畑:「あ、目覚めましたか。2件目で酔ったせいか寝ちゃってて、起こしても全然起きないから、取敢えず、私の家です。今、着いたところですが、楽にしてください。」
俺:『あ、そうなんですか、す、すみません。俺、あ、私、食事もご馳走になってて、2件目はお支払いしますので、おいくらでしたか?』
立ち上がろうとしたが殆ど動けず、絨毯の上に転がった。
高畑:「あ、無理はしないでください。取敢えず、ベッドに寝てください。2件目も経費でどうにでもなりますので。はい、皺になるのでスーツ脱いで、ズボンもほらっ。明日、一緒にそれぞれの会社 行きましょう。」
服を脱がされ、抱えられてベッドに横にされた感じは覚えているがそこまでだった。再び深い眠りに落ちていった。

夢をみていた。お触りパブみたいな所に行って、周りは可愛い女の子ばかり、テーブルに乗せられて、昔の野球拳みたいなゲームで負けっぱなしで服を脱がされていってる。最後は全裸にさせられて、女の子にフェラをされている。とても気持ち良いのだけど、なかなかいかない。周りの女の子みんなで何故か、一気!一気!一気!の掛け声がかかっている。ただ、その夢も段々と薄れていく。。真っ暗になったがまだ夢の続きの様に股間が気持ち良い。あああーーー、いいー、気持ちいいー。ふっと部屋の天井の様な物が微かに見えた。え? どこ? 誰? 首をもたげると、
俺:『あっ、たっ、高畑さんっ! 何、何をしてるんですかっ!』
トランクスを下げられ、上に乗っかって俺のものを咥えていた。
高畑:「そのまま、そのまま、動かなくていいですよ。」
俺:『いやいや、そういう事じゃなくて。あんっ、ちょっ、あんっ、その、それ、あんっ、あっ。ちょっとちょっと。』
あー、ダメだ。なんて気持ち良いんだ。心ではダメだと思っているのに、身体がこの状態を維持したいと訴えている。でも男の彼にこんなことをされるなんて考えてもみなかったし、、、でもなんでこんなに気持ち良いんだ。あー、感じている証拠に俺のもギンギンに勃起している。溜まっていたこともあり何だか発射しそうになってきた。
俺:『あっ、ねっ、高畑さんっ、その、ちょっ、やめっ、あんっ、ダメですって、出したくなってきますよ。』
高畑:「いいですよ、いきたくなったらそのままいっちゃってください。」
ええええー−−!!そのままって、、彼の口の中に出すってこと?マジぃ?あー、こんなのアリなのかなー。でも、ダメだ、持たない、いっちゃう、いっちゃうよ。
俺:『ああああー−−!!! ダメだー−、いきます、いっちゃいますううううー−−!!!!あっ、あっ、あっ、ふんっ、ううううううー−−っ。』
両足を突っ張ったまま、腰を突き出し、彼の口の中へ、惜しみもなくドクッ、ドクッ、ドクッと放出した。彼は何の衒いもなく、そのまま俺の射精を口で受け止めた。最後は口をすぼめながら液をこぼさない様に全部吸い取った。彼の目の前で俺のチンポがまだピクンピクンと脈打っていた。今更ながらとても恥ずかしかった。
高畑:「やっぱり溜まっていたんですね。一杯出ましたよ。ちょっと待ってください、今、拭きますからね。」
濡れたタオルを持ってきて、俺の半分萎みかけたチンポを拭いてくれようとした。
俺:『あっ、あ、自分でやります、ありがとうございます。 うわー、恥ずかしいなー。こんなこと、俺、あ、私、初めてですよ。』
高畑:「そんなに丁寧語に拘らなくていいですよ、普通で。」
拭き終わった後、取敢えず、トランクスだけ上げた。
俺:『高畑さんって男性もいけるんですか? あれ? ご家族は? ご自宅はここですか?』
今になってようやく部屋が家族だとしたらそんなに広くないことに気づいた。
高畑:「いろいろ事情があって、今、別居しているんですよ。私の男好きも若干原因の一つではあるんですけどね。すみませんね、あなたにまで手を出してしまって。でも、最初にお会いした時から、どうしようもなくとっても好きになってしまって。。。だから、溜まっていると聞いてずっと気になっていたんですよ。」
俺:『そうですか、別居されてるんですか。。。え?私を?・・・』 それには答える術を持ち合わせていなかった。
俺:『今何時ですかね?あ、3時だ。私、家に帰ります。今夜は遅くなるとは言ってきましたが、朝帰りとなるとちょっとマズいんで。』
少しフラフラする体を起こして服を着て手早く帰り支度をし、お礼もそこそこに高畑さんの家を出た。食事までは良いとして、こんなこと広田部長には絶対報告できないよな、など少し痛い頭の中であれこれ考えながら家路を急いだ。                                                     
                                (終)
25/10/13 15:03更新 /

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