連載小説
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オオカミの夜 2
免許証から自宅の住所も知られどこにも逃げられない。だがこれは犯罪だ。さっきの動画は、スマホを据え置きで撮ったようで男の顔も写っている。後で編集される前に、今スマホを奪い警察に提出すれば動画はその証拠になる。今ここから逃げなければもっとひどい辱めを受け、すべてを撮影されてしまう。今何をすべきか、恐怖で頭は混乱するばかりだ。しかし体格差を考えると逃げるチャンスは一度しかないだろう。男が逆上するのも怖い。男だから一回果てれば落ち着くかもしれない。男は射精前は冷静に考えられない。悔しいが相手をするしかないのか。色んな考えが頭に次々と浮かんでは消える。しかしこれから強制される行為を想像しただけで気分が悪くなった。

スマホはドアの近くに置いて撮影している。横にある自分のカバンをチラッと見て確認した。「小便をさせてくれ。我慢できない」ノロノロと立ち上がりゆっくりと放尿する。「恥ずかしい。後ろを向いてくれ」しかし男は舐めるように私の尻を見続ける。上手く気を逸らすことができなかった。「今さら恥ずかしい事なんてないだろ」「ほら、手伝ってやるよ」突然男が私の背後に立ち、後ろからガッチリと抱いて私の一物に手を据えた。体がビクッと痙攣してしまう。私の金玉をギュッと強く握りしめ耳元で男が囁く「スマホを取って逃げるつもりだろ」「さっきからカバンも見てたしな」そう言うと素早く右肘で私の首筋を圧迫して壁に強く押し付けた。呼吸が出来ずバタバタもがいた。圧倒的な力と体力差で抑え込まれる。「いいねぇ、これくらい抵抗してくれたほうが。悪いこと考えるオジサンは厳しく躾けないとな。最後はケツでイケるようにしてやるよ」ケツでイク?前立腺のことか。そんなことは、男として決してあってはならない。「苦しい思いをするか、それとも二人で天国へ行くかどっちが良い?」絶望と恐怖が再燃し、もはや逃げようとする気力も失せてしまった。これはもはや洗脳ではないかとぼんやり考えていた。

男は私の耳を甘噛みし首筋の匂いを嗅いで舌を這わせる。「オジサンの事は前から狙ってた。会社が同じビルだからな。トイレで良く会ってたの覚えてないか院長先生?」「個室でお楽しみだったじゃないか。あんたの息遣いを隣の個室で聞きながら何回もマスを掻いたぜ」妻とはだいぶ前からレス状態であった。この年にしては精力は強く昼休みトイレでエロ動画を見ながらよく自分を慰めていたのだ。私の勤務先のクリニックも把握されている。外出するときはもちろん白衣を脱いで出ていたのに。私はこのビルの7〜8Fフロアで内科系のクリニックで院長をしている。これは私の事を何もかも調べ上げた計画的なものかもしれない。「先生いい匂いがするなぁ。頭がクラクラするよ」また舌を入れられる。すでに抵抗する気力も無くなり身を任せてしまった。それが同意と思われたかのか、男を喜ばせ私の舌を捉えより強く絡めてくる。ぼんやりとした頭で気が付くと、男にすっぽりと抱かれた格好でキスを受け入れていたのだ。男の怒張した一物が私の股間に露骨に押し付けられる。「先生の匂いが好きだ。もっと嗅がせてくれ。服を全部脱いで便器に座れ。靴下はそのままだ」「足を抱えて尻を見せろ」低いが良く通る声で威嚇する。私はビクッと怯えた表情で言う通りにしてしまった。これもすべて動画に撮られている。口惜しさと羞恥で体が一気に熱くなる。男は屈んで私の靴下の匂いを嗅ぎだした。時折舌で靴下を舐め唾液で濡らされる。「一日働いた男の匂い、エロい匂いだ」ゆっくりと靴下を脱がされ、今度は直接足の指の間を広げ匂いを嗅いでいる。チンポを見られるより恥ずかしい。男の呼吸が荒くなり興奮しているのが分かる。足の指一本ずつ口に含み舐めながらシャブリ始めた。ピチャ、ピチャ、ズルル!「アァ、ウッ」初めての感覚に思わず体が痙攣し喘ぎ声が漏れてしまった。こんなところが気持ちいいなんて。指の間に舌を入れて舐められると、くすぐったいが不思議と一物が充血し頭をもたげていく。男は見逃さなかった。

22/04/29 13:19更新 / tak
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