連載小説
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老人の嫉妬
若い彼とのエッチは、純粋にお尻の快感という一点だけに絞れば、確かに遥かに激しく気持ちがいいのは事実だった。だが、丁寧な愛撫や、ねっとりとしたキスといった行為全体を含めると、どうしてもあの老人のほうが心地よいという奇妙なジレンマに、私の心は揺さぶられていた。

銭湯で顔を合わせても、さすがにあそこですれ違うだけの関係では周囲の目が多すぎるため、うかつに行為に及ぶことはできない。そのため、会話といえば他愛のない世間話が精一杯だった。
しかし、サウナのベンチで横に並んで座っていると、老人は人の目を盗んではスッと私のお尻に手を伸ばし、指先でねっとりと悪戯を仕掛けてくることがあった。以前なら拒絶したであろうそのセクハラじみたアプローチも、今の私にとっては嫌悪感どころか、かえって嬉しさや満たされた気持ちを強くさせるものになっていた。

そんなサウナの中での会話で、老人は最近、若い彼との関係について執拗に探ってくることが増えていた。どうやら彼は、私と若い彼との関係に、隠しきれないヤキモチのような嫉妬心を抱いているようだった。

老人の家に行けば行くほど、その熱量は凄まじくなっていた。以前なら家に入るとまずはソファで一息ついてから始まっていたというのに、最近では玄関を跨ぐや否や、狂ったように私へキスを求めてくる。
「お前はもう、儂のもんじゃ……」
そう低く囁かれながら、そのままソファに押し倒されるようにして乳首やお尻を舐め回され、肥大した珍棒を容赦なく挿入されるのが定番になっていた。

ただ、現実問題として、老人にとって週に二回のこの濃厚な逢瀬はかなり体力を削られるものらしい。最初は十分ほどあった挿入の時間も、今では寄る年波のせいか、三日も経たずに、今や三分も経たずに果ててしまうことが増えていた。

そんなある日、私はふと、以前若い彼から持ちかけられた「老人を含めた複数プレイ」の誘いを思い出した。
「ねえ、若い彼と三人でやってみないか?」
そう老人に提案してみると、最初は「そんな若い奴の相手ができるか」と露骨に嫌そうな顔をした。しかし、若い男の肉体にも興味はあるし、自分だってまだやれるという自負があったのだろう。熟考の末、老人は「まぁ、一度くらい三人でやってみようか」と、首を縦に振った。

その話を携えて、次に若い彼と会ったとき、私は意を決してすべての真実を打ち明けることにした。
実は、最近になってから同じ地域の老人にもお尻を犯されていること。そして、その老人の家へ何度も通っていること。
これで彼に嫌われ、関係が駄目になってしまうならそれまでのことだと腹をくくったのだが、彼の返事は意外なものだった。

「なんだ、やっぱりね。知ってたよ」
えっ、と驚く私に、彼は呆れたように笑ってみせた。彼には私が他の人と遊んでいることなど、とうの昔からお見通しだったらしい。さらに言えば、私と老人が深い関係になっていることも、薄々感づいていたという。
「だってさ、その人とやった翌日に会うと、他の老人の匂いがプンプンしてたんだもん」

怒られるどころかそんな風にカラリと笑われ、私は拍子抜けしてしまった。
さらに彼からの提案は、私の想像をさらに斜めに超えるものだった。
「三人だと、源さんが一人でタチ二人を相手しなきゃいけないから大変でしょ? ちょうど俺のセフレで、源さんと同年代の老人がいるからさ、その人を連れてくるよ。そっちの方がバランスいいだろ、みんなでやろうよ!」

その話を老人にそのまま伝えると、老人は「一向に構わん」と受け入れた。もっとも、「儂は源さんにしか挿入しないけどな」と、妙なところで私への執着を見せつけてはいたが。

こうして、私、若い彼、銭湯の老人、そして彼の連れてくるもう一人の老人、奇妙な組み合わせによる「四人プレイ」の当日がやってきた。
舞台はもちろん、あの老人の家だ。私たちは最寄り駅の前で待ち合わせをし、それぞれの思惑を胸に、静かに扉を開けようとしていた。
26/09/07 11:03更新 / 調教師の60代
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