連載小説
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白髪の遊蕩児
改めて自己紹介をしておこう。私の名は「源」。見た目はすっかり総白髪になり、お腹もだらしなく出っ張ってしまった典型的な老人だ。若い頃の面影はどこへやら、鏡に映るのはただの初老の男にすぎない。

だが、男っぽい外見とは裏腹に、ベッドの上での私はまるで別人のようになる。男に抱かれるとき、私は女性のような声を漏らし、お尻の奥底から込み上げる悦びに身を震わせている。しかも、相手の多くは、私に子どもがいたならちょうどそのくらいの年齢にあたるような、若い男たちばかりだ。

ウケに回るようになってからも、「特定の1人に縛られたくない、色んな人と楽しみたい」という根っからの遊蕩児気質は変わっていなかった。しかし、そんな私の足を引き止めるような存在もいる。彼とはもう3年もの付き合いになるが、まるで息子のような年齢の男だ。

彼のあそこは、私自身がタチとして全盛期だった頃を遥かに凌駕するほどの代物だった。俗に言う「デカマラ」を携え、彼自身もまた、私のような年寄りを犯すことに異常なまでの興奮を覚える変質的な男だった。最初は手探りだった私たちも、今ではすっかり彼の技術に調教され尽くしている。

最初は、彼を口で愛撫して硬くし、私が上に跨ってゆっくりとお尻に迎え入れるという、まだお互いの主導権が残されたやり方しかできなかった。それが、時の経過とともにどんどんエスカレートしていった。今では、シャワーを浴びる前の、汗と男の匂いが凝縮された蒸れた彼の珍棒ですら、私は喜んで口で受け止めている。激しくお尻を犯された挙句、そのままの熱を持った珍棒を再び口で綺麗に処理させられる。いつの間にか、私は彼の言いなり、いや、愛玩動物のような立場で完全に飼い慣らされていた。

彼は私の他にも、何人もの老人たちと身体を重ねているようだった。嫉妬心がなかったと言えば嘘になるが、今の私に、若くてたくましい彼を束縛できるほどの魅力などないことくらい、一番よく分かっていた。
ただ、困ったことに、彼は「複数人でのプレイ」が好みのようだった。私をその場に誘うこともあったが、彼の知人として紹介されるのは、決まって私と変わらない年齢の、しわがれた老人たちだった。

それだけは、どうにも受け入れがたかった。
「せめてエッチをする相手は、若いタイプの子だけがいい」
それは、若い頃からタチとして鳴らし、美意識を誇ってきた私の、最後の矜持でもあった。同年代の肌など見たくもない、抱かれたくもない。そう強く心に誓っていたはずなのだが、人生とは、まさかそんなプライドすらもあっさりと覆すような出会いを、思わぬ場所で用意しているものだった。

私の数少ない、そして何よりも大切な趣味。それは「サウナ」に通うことだ。
世間によくある、ゲイの男性たちが集うようなハッテン場としてのサウナではない。もっと健全な、地域の人々が日常的に利用する、大衆向けの銭湯に併設されたサウナである。

私には週に二回、近所にあるその銭湯へ通うルーティンがあり、それが生きがいのひとつになっていた。
もちろん、自宅の風呂にだって湯を張ることはできる。しかし、広い浴槽に身を沈め、足を思い切り伸ばすあの解放感は何物にも代えがたい。湯気がもうもうと立ち込める空間で、一日の緊張をゆっくりと解きほぐしていく時間が、何よりも好きだった。

その日も私は、いつものように銭湯の開店と同時に暖くぐって足を運んだ。
番台に座るお馴染みのおばさんが、私の顔を見るなり、「おや、源さんいらっしゃい」といつもの気さくな声をかけてくれる。私も軽く会釈を返し、世間話をいくつか交わしてから、男湯の脱衣所へと暖簾をくぐった。

この湯気と熱気に満ちた空間で、まさかこの後の人生を揺るがすような出会いが待っているとは、そのときの私はまだ知る由もなかったのだ。
26/09/07 11:02更新 / 調教師の60代
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