連載小説
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同化
「う、あ、あぁぁっ……!」

顔も名前も分からない男の太い質量が、容赦なく私のお尻の門を突き破って侵入してきた。
暗闇のなか、視覚を完全に奪われた私の肉体は、その侵入の衝撃をいつもの数倍の感度でダイレクトに感知していた。ズブズブと、体内の肉壁が限界まで押し広げられ、最奥の粘膜が激しく抉られていく。

「ほう、これはいい。吸い付くような名器だぞ、おい!」

背後の男が興奮に満ちた声を上げる。その声には聞き覚えがない。間違いなく、今日初めて会った見知らぬ男だ。だが、恐怖や拒絶は一切湧いてこなかった。むしろ、顔が見えないという圧倒的な匿名性が、私の中に残っていた最後の理性のストッパーを完全に吹き飛ばしていた。

私はただ、暗闇のなかで激しく揺さぶられるだけの「肉の器」と化していた。

「前も寂しそうだ。俺が使ってやるよ」

別の男の手が暗闇から伸びてきて、私のモノを容赦なく握り締め、激しく擦り上げ始めた。お尻を貫かれながら、前方をも同時に攻め立てられる。その過剰なまでの肉の愛撫に、私は情けない声を上げて頭を振ることしかできなかった。

「あ、あぁっ! はあぁっ……! すごい、誰のだか、もう分かんない……っ!」

背後の男が激しく腰を押し付け、私のお尻の奥深くへ熱い液体をドクドクとブチ撒けた。その男が息を切らして離れていくと、すぐに別の男の気配が私を包み込む。

「次は俺だ」

間髪入れずに、また別の大きく太いモノが私の中に突き立てられた。
抜かれては挿入され、蹂躙され続ける。体内は何人もの男たちの精液とローションで完全に満たされ、結合部からはぬるぬるとした淫らな音が暗闇のなかに響き渡っていた。

その極限の快楽の泥沼のなかで、私はある一つの、奇妙で恐ろしい感覚に取り憑かれ始めていた。

いま、私のお尻の奥を、これほどまでに激しく、深く貫いている男は一体誰なのだろうか。
最初に私を開発し、ここまで調教してくれた最愛の「彼」なのだろうか。それとも、全く見知らぬ他人の男なのだろうか。

視覚が閉ざされた世界では、肉の熱さと質量だけがすべてだった。彼に抱かれている時と同じような、あの強烈な征服感が脳を支配する。しかし、相手の声も顔も分からないため、それが本当に彼なのかどうかの確証が持てないのだ。

(ああ……もし、いま私を壊しているのが、彼じゃなかったとしたら……)

その「分からない」という恐怖。そして、彼と他人の境界線すらも曖昧になっていく究極の感覚喪失が、私のお尻をさらに狂わせ、体内の肉壁を狂ったように蠢かせた。

「おい、こいつのお尻、締まり方が尋常じゃないぞ……! 俺のものを引きずり込もうとしてやがる!」

暗闇のなかで、背後から荒い男の息遣いと感嘆の声が聞こえた。
しかし、その声が誰のものであるか、今の私にはどうでもよくなっていた。お尻の最奥を容赦なく抉る肉塊の硬さと、体内に注ぎ込まれ続ける男たちの熱量。その圧倒的な感覚の暴力の前に、私はただただ快楽の声を上げるだけの存在に成り果てていた。

(ああ……もっと、もっと私の中をめちゃくちゃにして……っ!)

視覚を奪われた世界では、肉体の結合だけが唯一の現実だった。
今、私の中に突き立てられているのは、1年前に電車の中で私を指先ひとつで狂わせたあの「彼」のものなのか。それとも、このハプニングバーで初めて出会った、名前も顔も知らない他人のものなのか。

その境界線が、ドロドロに溶け出したローションと精液のなかで完全に消滅していく。
もしこれが彼以外の男であるならば、私は彼を裏切っていることになる。だが、その裏切りさえも、彼が私に命じた「遊び」の延長線上にあった。彼以外の男にお尻を回され、牝のように 喘いでいる私を、彼はきっとこの暗闇のどこかで見つめ、興奮を昂らせているに違いないのだ。

「ん、ほぉぉぉっ……! あ、ああぁぁっ……!」

背後の男が腰のピッチを最速へと引き上げた。肉と肉が激しく激突する、湿った生々しい音が暗闇の迷宮に響き渡る。
内側の敏感な一点を執拗に叩かれ、私の脳髄は完全に焼き切れそうになっていた。誰も前方のモノに触れていないというのに、お尻を貫かれる衝撃だけで、私のモノは熱い涙をボタボタとベッドへ溢れさせ、本日何度目かも分からない絶頂へと向かっていく。

「くっ、いくぞ……っ!」

男が低く 唸ると同時に、私のお尻の最奥に、ドクドクと熱く濃密な液体が勢いよく発射された。
体内に満ちていく、見知らぬ男の種。その圧倒的な支配感に、私は声にならない悲鳴を上げながら、自身のモノから熱い精液を暗闇の中へと勢いよく噴き出していた。

男が私の中からゆっくりと引き抜く。
その瞬間、私の窄みからは、受け入れきれなくなった大量の白い液体が、ぬるりと音を立てて溢れ出ていった。

私はベッドの上に完全に力尽き、這いつくばったまま荒い息を吐いていた。
その時、私の濡れた髪を、優しく、そして愛おしそうになぞる大きな手のひらがあった。その手の温もり、その独特の指の節くれ立ち方を感じた瞬間、私の身体に電撃が走った。

「……本当によく頑張ったね、私の可愛い玩具」

暗闇のなかから聞こえてきたのは、間違いなく、私をここまで調教し尽くした「彼」の声だった。
私は目から涙を溢れさせながら、彼の手に自らの頬を擦り付けた。

「あ、あなた……あなただったんですか……っ?」

「さあ、どうだろうね? でも、君が誰のものになろうと、君のその素晴らしいお尻を完成させたのは私だ。その事実だけは、どこへ行っても変わりはしないよ」

彼はそう言うと、私の白く汚れた口元に、深く、濃厚な口づけを交わしてきた。口内に広がる男の匂いと、ハプニングバーの喧騒。私は彼に完全に征服されているという至上の幸福感のなかに、深く、深く沈んでいった。

このハプニングバーでの夜を経て、私のお尻はもはや、いかなる過激なプレイにも怯まない、完全なる「名器」へと昇華されていた。
26/06/19 12:23更新 / 調教師の60代
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