連載小説
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背徳
あの官能的な午後を経て、私と彼の「電車の時間」は、ただの密かな愉しみから、互いの肉体を確かめ合う儀式のようなものへと変貌を遂げていた。

毎日、同じ車両の同じドアの脇。私たちは乗客の波に紛れながら、ごく自然に身体を密着させる。私の手は迷うことなく彼のズボンの上から、あの大きく太い質量を包み込み、彼の手もまた、私のスラックスの中で熱く猛るモノを容赦なく揉み解していく。

周囲のサラリーマンや学生たちは、まさか目の前に立つ二人の老人が、衣服の暗闇の中でこれほど生々しく触れ合っているとは夢にも思っていないだろう。その日常のすぐ裏側にある背徳感が、私の身体の感度をさらに狂わせていった。

ある日の車内、いつものように混雑の死角で指先を絡ませ合っていると、彼が私の耳元に顔を寄せた。彼の熱い吐息が耳の裏をくすぐり、それだけで私の背筋にゾクゾクとした震えが走る。

「……今日は、もっと特別なことをしよう。私の家で、君の本当の身体を開いてあげるよ」

彼の低く掠れた声には、拒絶を許さない奇妙な魔力が宿っていた。「特別なこと」という言葉の響きに、私の下腹部はドクドクと激しく脈打ち始める。これから何が起こるのか、理性では恐怖を感じていたはずなのに、私の肉体は期待で満ち溢れ、先っぽからじわりと涙を流していた。

電車が彼の最寄り駅に滑り込む。私たちは示し合わせたように同時にステップを降り、足早に彼の自宅へと向かった。

二度目となる彼の家。リビングに入ると、彼は私を優しく、しかし確固たる力でソファへと押し倒した。

「緊張しなくていい。君のすべてを、私に委ねてほしい」

彼は私の衣服を一枚ずつ、丁寧に剥ぎ取っていく。72歳の、決して若くはない、弛み始めた私の肉体。それを彼はまるで極上の絹織物でも扱うかのように、大きな手のひらで愛おしそうに撫でさすった。彼の指先が胸元から腹筋、そして内腿へと滑り落ちるたび、私は小さく身震いをした。

やがて、彼は私をうつ伏せにさせ、私の腰を高く持ち上げた。

「あ……あの、何をするんですか……?」

情けない声を上げる私に、彼は衣服を脱ぎ捨てながら、優しく囁いた。
「男同士の本当の歓びを教えてあげる。ここを、私のもので満たすんだ」

彼の視線が、私の身体の最も奥深く、これまで誰も触れたことのない「お尻」へと注がれているのが分かった。恥ずかしさで顔が真っ赤に染まり、思わず脚を閉じようとしたが、彼の強い手がそれを阻む。

彼はサイドテーブルから、透明なボトルのローションを取り出した。冷たい液体が、私の窄みに容赦なく垂らされる。ヒヤリとした感触に身を強張らせた瞬間、彼の太い指先が、ぬるりと私の奥へと押し込まれた。

「ひあ……っ!? いた、痛いです……っ!」

異物が体内に侵入してくる未経験の感覚に、私は思わず枕に顔をうずめて悲鳴を上げた。これまで排泄のためだけに存在していた場所が、無理やりこじ開けられていく。
しかし、彼は手を止めなかった。ローションを何度も付け足しながら、一本、そして二本と指を増やし、私の頑なな門をゆっくりと、 確実に押し広げていく。

「力を抜いて。深く息を吐くんだ……そう、上手だ」

彼の優しい声に導かれるように、私は必死に呼吸を整えた。何度も指が出し入れされ、体内がじわじわと熱を帯びていく。痛みの奥から、今まで感じたことのない、鈍く、しかし強烈な疼きがせり上がってきた。

「準備はいいかい?……いよいよ、私のを入れるよ」

指が引き抜かれた直後、私の窄みに触れたのは、指とは比較にならないほどの圧倒的な太さと、熱を持った肉塊だった。彼の大きく太いモノの亀頭が、私の奥へとゆっくりと沈み込んでいく。

「うぐぅっ……! あ、ああぁ……っ!」

あまりの質量に、身体が引き裂かれるかのような錯覚を覚えた。痛みに涙が溢れ、シーツを爪が破れんばかりに握り締める。しかし、彼が腰を落ち着け、その凶暴な塊が私の最奥へと完全に収まった瞬間、私の心の中に、これまで味わったことのない奇妙な感情が沸き上がってきた。

(ああ……私は今、この人に完全に征服されている……)

72年間、一人の「男」として、家庭の主として生きてきた私が、今や別の男の下で、そのすべてを受け入れて狂わされている。その圧倒的な支配感と服従の悦びが、痛みを一瞬にして甘美な快楽へと反転させた。

「あっ、はぁ……っ! も、もっと、奥まで……動かしてください……っ!」

私の口から飛び出したその言葉は、72年間築き上げてきた理性の防壁が、完全に崩壊したことを意味していた。男の下で四つん這いになり、自ら進んで奥を暴かれることを望むなど、かつての私なら想像すらできなかったことだ。

しかし、私の懇願を聞いた彼の瞳には、獣のような獰猛な光が宿った。

「そうか、そこまで私のものが欲しいか……。なら、存分に味わうといい」

彼の大きな手が私の腰をがっしりと掴み、固定する。そして、私の最奥に埋まっていたあの大きく太い肉塊が、ぬるりと引き抜かれ――次の瞬間、容赦ない勢いで突き入れられた。

「あ、ひあぁぁっ……!」

頭の芯が真っ白になるような衝撃が走る。
彼のモノが私の窄みを内側から限界まで押し広げ、肉壁を激しく擦り上げながら進んでいく。引き抜かれるたびに強烈な真空感に襲われ、再び突き入れられるたびに、胃の腑を直接突き上げられるような鈍い衝撃が全身を駆け巡った。

最初は確かに痛みがあった。しかし、彼が腰のピッチを上げ、肉と肉が激しくぶつかり合う生々しい音が部屋に響き渡る頃には、痛みは完全にどこかへ吹き飛んでいた。

内側から執拗に擦られるうち、ある特定の場所に彼の亀頭がコリリと触れた。

「ひ、あうっ!? あ、そこ……そこ、だめぇっ!」

背筋を電流が突き抜けたような感覚に、私は思おわず声を裏返してのけぞった。そこは、これまでの人生で一度も刺激されたことのない、男の身体に隠された快楽のスイッチだった。
彼は私の反応を見逃さなかった。フフ、と低く笑いながら、その一点を狙い澄ましたように、角度を変えて執拗に抉り始める。

「ここがいいのか? ほら、お尻がこんなに締め付けてくるぞ」

「あ、あぁっ! んほぉっ……! すごい、すごい、壊れちゃう……っ!」

激しく突き上げられるたび、私の前方のモノは、誰も触れていないというのに、先っぽから涙をボタボタと溢れさせ、今にも弾けそうなほどに反り返っていた。
彼に蹂躙され、完全に征服されているという精神的な快感が、肉体の感度を爆発的に高めていく。私はただ、彼の激しいピッチに翻弄されながら、狂ったように頭を振ることしかできなかった。

「あぁ……君のここは、本当に初めてとは思えないほど私を締め付ける。たまらないな……っ!」

彼の呼吸も荒くなり、背中にあたる彼の胸板から、凄まじい熱量が伝わってくる。
彼が私の腰をさらに強く引き寄せ、最後の一撃と言わんばかりに、もっとも深く、もっとも激しく私の中を貫いた。

「ん、ほぉぉぉっ……!!」

声にならない悲鳴を上げた瞬間、私は触れられてもいない己のモノから、熱い液体をソファへと勢いよく噴き出していた。お尻だけで達してしまったのだ。
それとほぼ同時に、私の中を貫いていた彼の太い塊がドクドクと大きく脈打ち、私の体内の最も深いところに、大量の、そして熱い精液をこれでもかと注ぎ込んできた。

内側を満たしていく、彼の熱。
それは、私が彼のものになったという、何よりの証拠だった。

行為が終わった後、私はしばらくの間、指一本動かすこともできずにソファに突っ伏していた。結合部からは、ローションと混ざり合った彼の精液が、ぬるりと音を立てて溢れ出てくる。その不潔で、しかし愛おしい感触を感じながら、私は激しい息を整えていた。

彼は私の背中に優しく毛布を掛け、濡れた髪を愛おしそうになぞった。

「お疲れ様。本当に素晴らしかったよ。君のお尻は、男の悦びを知るために生まれてきたようなものだ」

その言葉が、私の胸に深く突き刺さる。
それからの日々、私は完全に「お尻を使った行為」の虜になってしまった。電車内での触れ合い、そして彼の家で彼に抱かれる時間。口でお互いのものを舐め合い、お尻で彼のすべてを受け入れる。それが私の生きがいのすべてになっていった。

半年が経つ頃には、私のお尻は、彼の大きく太いモノなしでは、決して満足できない身体へと完全に「調教」されていた。かつての平穏な老後は消え去り、私は彼の愛玩動物のように、彼に開発される悦びに浸りきっていた。

しかし、彼の欲望は、私一人の肉体だけでは到底収まりきらないほど、深く、そしてエスカレートしていく。

ある日、いつものように彼の家で抱かれ、余韻に浸っていると、彼が私の身体を抱き起こし、少し真剣な目で私を見つめた。

「ねぇ、君に提案があるんだ。……複数プレイを、してみないか?」

「え……?」

耳を疑った。複数プレイ。つまり、彼以外の男とも交わるということだ。
驚愕する私に、彼は妖しく微笑みながら言葉を続けた。

「私の友人で、同じ70代の男がいるんだ。彼もゲイでね。君のその素晴らしいお尻を、彼にも味あわせてあげたいんだよ。……嫌かい?」

彼の目が、私の従順さを試すように光る。
普通なら断るべきだった。しかし、彼に調教され、服従することに無上の喜びを感じていた私のお尻と心は、彼の願いを拒むことができなかった。それどころか、「別の男に抱かれる私を見て、彼が興奮してくれるかもしれない」という、さらなる変態的な思考が頭をもたげていた。

「……あなたが、そう望むなら……」

私は小さく、そう答えていた。
これが、私をさらなる混沌と快楽の深淵へと引きずり込む、新たな扉の幕開けだとは知らずに。
26/06/17 17:40更新 / 調教師の60代
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