連載小説
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奪還の儀式
ゲイの世界において「タチ」という揺るぎなき絶対者であり続けた男。他者を侵犯することしか知らぬ田口に、私は「お礼」として、ウケという存在が享受する、受動の快楽の深淵を見せてあげようと決意した。私たちは彼を完全に剥ぎ取り、縄の枷で肉体を固定し、その魂が覚醒するのをじっと待った。

黎明の光が差し込む頃、田口の意識は泥濘から這い上がってきた。そして、己の五体が冷徹に縛り上げられている事実に直面した。
「なんだこれ! おい! 解け!」
防音壁に遮断された密室の中で、彼の怒声は虚しく反響する。外の世界へは、一音たりとも漏れ聞こえぬというのに。

間もなく、アルコールがもたらした生理の報いが彼を襲う。激しい尿意に耐えかねた彼は、先ほどの傲慢さを失い、トイレへの同行を乞うた。だが、その縄を解けば獣が牙を剥くことを、私たちは知っている。
「そこで漏らすのを見ててあげるよ」
私の冷ややかな宣告に、田口は高いプライドを守るべく必死に堪えたが、溢れる奔流を止める術はなかった。四つん這いにされたその無様な肉体から、ただただ熱い尿が床へと滴り落ちていく。

私はただ、秘められた悦びを教えたいだけだった。しかし、タチの矜持に縛られた彼にその言葉は届かない。恥辱の涙を浮かべる彼を見つめながらも、私が躊躇わなかったのは、この試練の先に彼の魂の回心があると信じていたからだ。
岩井さんは「あの日のお前の過ちを詫びるなら、今すぐ解いてやってもいい」と、最後の救いの手を差し伸べた。だが、田口はその慈悲を自ら踏みにじった。
「は? あれは山口が誘ってきたんだろ? 気持ち良かったくせに」

その言葉により、彼の反省が欺瞞であることが確定した。
私は用意したバケツに溢れるほどの浣腸液を彼の前に示し、囁いた。「これから、あなたのお尻を清めてあげる」
侵入される経験を持たぬ彼は、己の聖域を清める術すら知らなかったのだ。
「どのような不摂生をすれば、ここがこれほど汚れるのか」
私は彼のお尻へ、冷徹にその液体を注ぎ込み続けた。
「やめてくれ! ちゃんと謝るから!」という悲鳴は、ただその場を逃れるための、中身のない呪文に過ぎない。限界まで膨張した彼のお尻に、私はプラグを挿入し、冷酷に蓋をした。

即座の解放は、何の意味もなさない。未経験の体内を駆け巡る激痛と排泄への衝動は、彼の腹内から鳴り響く異様な鳴動が何よりも雄弁に物語っていた。
「なんでもする、なんでもするから……!」
懇願する彼へ、私たちはいつも愛おしく飲み交わしている秘められた小便を、漏斗を使ってその口内へと流し込んだ。しかし彼は激しく拒絶し、吐き出した。「こんなもの、飲めるか!」
「それでは、いつまで経っても出すことは叶わないよ」
涙を浮かべる彼の反省は、どこまでも薄っぺらなものでしかなかった。

しかし、過度な苦痛は次の耽美なる段階を損ねてしまう。
私はプラグを一気に引き抜いた。その刹那、彼のお尻からは大量の濁流と汚物が噴射された。室内に立ち込める悪臭に、私たちは「普段どのような食事をしていれば、これほど汚れるのか」と苦笑を交わし合う。
だが、彼を真のウケへと昇華させるためには、一滴の汚れも許されない。「綺麗になるまで、何度でも」
私たちはその狂おしい儀式を繰り返した。

やがて、すべてが削ぎ落とされ、清められた時。彼のお尻は完全に緊張を失い、そこにはぽっかりと、ただひとつの無防備な空洞が開いていた。

その聖なる完成の瞬間、プレイルームの扉が、音を立てて開かれた。
26/06/02 11:21更新 / 調教師の60代
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