連載小説
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眠れる本能の目覚め
彼からの優しく、どこか甘いキスは、時間にすれば一分にも満たない短いものだったはずだ。しかし、私にとっては、まるで一時間もの長い幸福な錯覚に囚われているかのような感覚だった。

やがて彼がそっと唇を離し、視線を私の股間へと落とした。

「大きくなっているね」

悪戯っぽく、しかし愛おしそうに彼が呟く。見れば、あれほど女性を前にしては不能だと絶望していた私のペニスが、嘘のようにガチガチに硬くなり、今にも暴発しそうなほどの勢いで熱を帯びていた。
彼は微笑み、さらに追撃するようにキスを求めてきた。もはや私に拒む理由はなかった。頭の片隅に残っていた理性をすべて投げ打ち、私は本能のままにその唇を受け入れた。

彼の愛撫は止まらない。唇から這い出た舌が、私の胸元へと降りていき、乳首を優しく舐め、そして吸い上げた。
これまでの人生で、女性のそこを舐めたことはあっても、自分の乳首を愛撫された経験など一度もなかった。未開発だった心電図に電流が走るような快感が走り、舐められるたびに、私のペニスがビクン、ビクンと激しく脈を打った。

そして、官能の宴は最高潮を迎える。私の先端からは、すでに我慢汁がとめどなく溢れ出ていた。
私のペニスは一般的な男性よりも随分と大きく太く、亀頭も肥大した特殊な形状をしていた。かつて女性たちからは「こんなのを入れたら気持ちよすぎて離せなくなる」とからかわれたものだが、いざ本番となると硬くならないため、自分にとっては「無用の長物」と自嘲するしかない代物だった。

しかし、彼は違った。愛おしい宝物に触れるように、その先端を舌でペロリと舐めて味を確かめると、一瞬にしてその大きな質量を口の中へと納めてしまったのだ。

彼は頭を上下に動かし、私の快感の波を計るように、時には激しく、時には優しく包み込んで本能を揺さぶってきた。あまりの気持ちよさに、私はすぐにでも果ててしまいたかった。だが彼は、そんな私の懇願を容赦なく無視し、自分が満足するまでじっくりと私を焦らし、我慢させた。

十分ほどが経っただろうか。文字通り破裂しそうな限界に達し、「もう駄目だ」と掠れた声で伝えると、彼はペニスの根元をギュッと抑えていた手の力をふっと緩めた。同時に、口内の動きが猛烈な速度へと跳ね上がる。

「っ……!」

ついに限界の堤防が決壊した。彼の顔を汚さんばかりの勢いで、私の熱い精液が大量に、何度も何度も放出されていった。

普段の自慰ではこれほどの量は出ず、やはり自分は男として枯れているのだと思い込んでいた。しかし、彼の手によって導き出された量は、彼自身が驚くほどだった。
「やっぱり、若いって凄い量だね」
彼は嬉しそうに、そのすべてを受け止めてくれた。

あまりの快感の凄まじさに、私は脳が真っ白になり、そのまま失神してしまいそうなほどの恍惚に包まれていた。彼は「もったいない」と微笑みながら、再びペニスを口に含み、尿道に残った精液まで愛おしそうに吸い上げていく。顔にかかった大量の精液も手で丁寧に拭って集め、その指をペロリと舐めて、私のすべてを心から楽しんでいるようだった。

満ち足りた余韻の中で、私は再び深い眠りに落ちていった。

次に目を覚ました時、私は彼の太い腕の中に抱きしめられるようにして眠っていた。
私が身動きをすると彼も目をあけ、愛おしげにまたキスを仕掛けてきた。さっきまでの出来事が夢ではなかったのだという現実感とともに、私の胸の中には、彼に対する強烈な愛着と情熱が急速に膨れ上がっていた。

唇が合わさると、私の身体は現金なほど素直に反応し、ペニスが再び熱く硬度を増していく。それを見た彼が、耳元で妖しく囁いた。

「今度は……ここに入れてみるかい?」

彼はゲイの世界でいう「ウケ」を主体とする人だったのだ。すでに心も身体も彼に魅了されていた私は、引き寄せられるようにして、彼のお尻へと自身のペニスを導き、ゆっくりと挿入していった。

さっきまで大人の男らしさを湛えていた彼が、私の大きなペニスを受け入れた瞬間、まるで愛を乞う女性のような、艶っぽい喘ぎ声を上げた。
これまでの私なら、女性相手でも途中で萎れてしまっていたはずだった。しかし、初めて知る「男の身体」の、吸い付くような未知の快感に酔いしれ、萎える気配など微塵もなかった。

私は、これまで叶わなかった「誰かと一つになる」という行為に無我夢中になり、本能のままに腰を振り続けた。そして、彼の奥深くへと、二度目の熱い精液をこれでもかと注ぎ込んだ。私が果てると同時に、彼のペニスからも精液が噴射され、私の顔に届くほどの飛距離を描いた。

凄まじい快感の波が引き、私は彼に寄り添うようにもたれかかった。私たちはどちらからともなく熱いキスを交わした。幸いにもその日は仕事が休みだった。私は一日中、彼を抱き続けた。

何度も何度も、彼の中に私の熱を注入し、彼もまた、年齢を感じさせないほどの回数、精液を噴射して応えてくれた。
夜の帳が降りるまで続いた交わりのあと、彼は愛おしそうに私を見つめて言った。
「ここまで私を満足させてくれた相手は、君が初めてだよ」

その言葉を聞いた時、私は彼に心底惚れてしまっている自分を自覚した。そして彼もまた、私に同じだけの熱い想いを抱いてくれていた。

男性との初体験を迎えたその記念すべき日。私たちは言葉を交わし、恋人として歩むことを決めた。やがて私たちは同棲を始め、一つの家で人生を共にしていくことになる。あの退屈だった日常は、彼という唯一無二の光によって、鮮やかな黄金色へと塗り替えられたのだった。
26/05/29 14:08更新 / 調教師の60代
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